村上龍原作【映画】「昭和歌謡曲大全集」感想【日本映画NET】
【映画】「昭和歌謡曲大全集」レビュー
29人の評価でAmazonの☆4を保っている日本映画NETで見ることができる映画「昭和歌謡大全集」が気になったので見てみました。
【映画】昭和歌謡大全集 監督、キャスト等
「昭和歌謡大全集」2003年 邦画
監督:篠原哲雄
名前に見覚えがあったので調べてみたら山崎まさよし主演の「月とキャベツ」の監督でした。代表作は「はつ恋」、「花戦さ」など
原作:村上龍
『コインロッカー・ベイビーズ』『愛と幻想のファシズム』『五分後の世界』『半島を出よ』など。最近ではカンブリア宮殿のおじさんと言うと一番伝わるような気がします。
キャスト:松田龍平、安藤政信、池内博之、斉藤陽一郎、村田充、近藤公園、樋口可南子、森尾由美、細川ふみえ、鈴木砂羽、内田春菊、岸本加世子、市川実和子、古田新太、原田芳雄、寺田農、ミッキー・カーチス、津田寛治、木下ほのか ほか
Amazonを見る限り松田龍平, 岸本加世子, 安藤政信が主演とは書いてありますが、群像劇的なストーリーなので特に主演という感じでもありません。今も現役で活躍している役者さんやら、見なくなった人やらいろいろと感慨深いキャスティングになっています。また最近ブレイクした木下ほのかさんがバスの運転手役で登場していました。
【映画】昭和歌謡大全集 あらすじ
ことの発端はささいな行き違いだった。それまで何の接点もなかった6人の少年たちと6人のおばさんたち。ひとりの少年がひとりのおばさんに突き立てた一本のナイフ。復讐はさらなる復讐を呼び、両者のプライドをかけた殺し合いは、いつしか〈戦争〉へと発展していた。エロス作品。バイオレンス作品。
タイトルが昭和歌謡大全集でこのあらすじは何かの間違いじゃないかと思い見てみると思いのほか正しかったです。ことの発端がささいな行き違いだったかどうかはちょっと判断しづらいけれど、Amazonのあらすじ以上でも以下でもないような感じでした。タイトルがなぜ「昭和歌謡大全集」なのかは、映画を見ても分かるようなわからないような…。
【映画】昭和歌謡大全集 感想
安藤政信演じるスギオカが何をトチ狂ったのか持っていたナイフで見ず知らずの中年女性を殺してしまい、殺された中年女性が所属していたおばさんグループが復讐のため情報を集めてスギオカに復讐するわけですが、今度はスギオカが所属していたグループで復讐しようということになり、若者対おばさんの復讐の応酬がはじまります。タイトルのことを少し忘れればただのバイオレンス系の映画です。そもそもスギオカが白昼堂々路上で通り魔かまして警察に逮捕されないという時点で色々察するべきなんでしょう。突っ込みどころ満載の展開を漫然と見ていると突然起こるバイオレンスに驚かされ、ノンストップバイオレンスムービーというよりは結構小休止のあるバイオレンスムービーになっています。色々突っ込み始めるとキリがないですが、日本のおばさんとわかものグループがギャングだと思うと別に違和感なく普通に流れていくストーリーだと思いますが、おばさんのグループが復讐に成功して高笑いしてメシを食っているとかかなりの狂気を感じます。そんな映画の空気に飲まれたのか、中盤あたりからバイオレンスシーンが笑えるようになってきました。面白いというよりは、物珍しさで見ていくと、狂気というよりむしろギャグなんじゃねぇか、笑いをとろうとしてるんじゃないだろうかと思いはじめますが、その意図は最後までわかりませんでした。バイオレンスシーンは結構グロくてビビります。
あとラストのもはや潔いともいえる無茶苦茶っぷりはなかなか好きでした。映画だから見てられるけれど、原作がこんな展開だったらきっと読んでられないと思いました。村上龍ってこんなB級な感じではなかったと記憶してますので何がどうなってこの映画が出来上がったのかなかなか謎です。実際原作から様子がおかしいのかもしれません。
何にしてもB級映画として見る分には結句面白かったのではないかと思います。
【映画】昭和歌謡大全集は日本映画NETで見ることができる
昭和歌謡曲大全はAmazonプライム会員がさらに月額540円払って見られる日本映画NETで見ることができます。月額540円なのに総作品件数が50本に満たないという衝撃のチャンネルなので普通に加入するのはどうかと思いますが、無料体験が14日ついているので退屈な時に無料体験してみるとよいと思います。