【怪作】高慢と偏見とゾンビ【B級?】
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高慢と偏見とゾンビ 2016年 イギリス 映画 1時間47分
監督: バー・スティアーズ
主演: リリー・ジェームズ, サム・ライリー, ジャック・ヒューストン
ジャンル: アクション, ホラー, コメディ, ロマンス
高慢と偏見とゾンビ あらすじ
舞台はイングランド・ハートフォードシャー。ロングボーンに住むベネット家の5姉妹は、中国で学んだ武術を駆使して謎の疫病に感染したゾンビたちと戦う毎日を送っていた。ベネット夫人は屋敷が限嗣相続であることを嘆き、5人の娘たちを裕福な男性の元へ嫁に出すことに躍起になっていた。そこへ町に独身の青年資産家ビングリーが別荘を借りて越してきたため、娘を嫁がせようと目論むのだった。
プライドと偏見のパロディ?
1813年のジェーン・オースティンの小説「高慢と偏見」をベースにしたパロディ小説「高慢と偏見とゾンビ」を原作とした映画になります。「高慢と偏見とゾンビ」は2009年にセス・グレアム=スミスとジェーン・オースティンの共作として出版されました。「高慢と偏見」のストーリーにかなり忠実沿っていって、その上にゾンビ、カンフー等のB級的設定が乗っかっている感じのストーリーになっているそうです。また「高慢と偏見」はこれまで何度となく映像化されていて、最近では「プライドと偏見」という題名で2005年にキーラ・ナイトレイ主演でイギリスで映画化されています。そもそもの原作が設定、登場人物、ストーリーが同じなので「プライドと偏見」のパロディだと思う人も多いと思いますが、一応原作をパロディ化した小説を映画化した作品であるそうです。
高慢と偏見とゾンビ ネタバレなし 感想
家柄や社会的地位が重要だった19世紀のイギリスの田舎町にどうしてゾンビとカンフーを加えようと思ったのかはわかりませんが、どう聞いてもB級な設定のテンコ盛りに興味をひかれたのも事実です。実際に見てみると意外にある程度ちゃんと19世紀イギリスを描いていて、B級映画にありがちな”悪い安っぽさ”は感じられず全体としてまず楽しめました。グロシーンは少なめで、できる限りジェーン・オースティン版の「高慢と偏見」の世界観を描いていきますが、その中に意外にすんなりゾンビ設定、カンフー設定が入ってきます。ストーリーの軸が結構しっかりしていて、そこにゾンビもののお約束ギャグだったり、ハラハラ感だったりがイイ感じで混ざっているという印象でした。ただ、キャラも比較的ちゃんと描いていて、しっかりとしたストーリーにはなっていますが、元ネタが19世紀初頭ということもあり、ストーリー的にはさほど驚きはないかもしれません。堅い世界観の中にゾンビやらカンフーやらとふざけた設定がぶち込まれ、それでも演者は特に不思議がることもなく芝居を続ける、といったタイプの笑いを楽しみつつ、ゾンビ物、B級ものとして見ると「思っていたよりちゃんとしてた」「意外に面白かった」という感想になるのではないか、と思います。何であれ期待しすぎは禁物かもしれません。