OculuQuest2を買う前に注意したい3つのこと【オキュラスクエスト2】
OculusQuest2とは
10月13日に日本でも発売になるOculus Quest2。OculusQuestシリーズとしては文字通り2作目、FacebookのスタンドアロンVRヘッドセットとしては第3世代にあたります。
初代OculusQuestよりもスペックアップしている部分が多く、しかも価格が安くなっているためこれからVRに触れてみたいという方にはうってつけのモデルになっています。ですが同時になんらかのVR機器を持っている人にとっては買い替える前にチェックすべき点がいつくかあるように思います。この記事では初代OculusQuestとOculusQuest2を比較し、大きな変更点、メリット、デメリットと買い替える場合の注意点などをまとめてみました。
OculusQuest2(オキュラスクエスト2) 初代と比較 主な変更点
CPUの性能は2倍、メモリ、ストレージ容量も増えつつ値段が安くなった
CPUが変更になり処理速度は初代の2倍になり、メモリも4GBから6GBへ増量されました。ストレージのラインナップも初代OculusQuestでは64GB、128GBでしたが、OculusQuest2では64GBと256GBに。
●初代Oculus Quest 64GB:49,800円 128GB:62,800円
●OculusQuest2 :64GB:37,100円 256GB:49,200円
価格もOculusQuest2の64GBで12,700円安く、256GBでは128GB増えているのにも関わらず13600円安くなりました。
※9/20追記:現在では初代も値下げされ64GBで¥29,800、128Gで¥49,800で販売されています(Amazon)
画質:解像度アップだが有機ELから液晶へ
●初代OculusQuest
OLEDディスプレイ、片目あたり1,440×1,600ドット、リフレッシュレート72Hz、メガネの上から着用可
●OculusQuest2
高速スイッチLCDディスプレイ、片目あたり1,832×1,920ドット、リフレッシュレート72Hz、今後のアップデートで90Hzに対応、メガネの上から着用可
初代OculusQuestではモニターに格子模様が見えましたが、OculusQuest2では格子模様は肉眼ではほとんど見えなくなったそうです。また有機ELから液晶に変わっていることで黒の鮮明さは初代が勝ることになります。
イヤホン端子が両側2つ→左側1つ
初代はイヤホンジャックが左右についており、左右各一本ずつイヤホンを挿すことができましたが、OculusQuest2では左側のみで通常のイヤホンのみ接続が可能です。
瞳孔間距離調節が3段階になった
●初代OculusQuest:59~71mmの間で無段階調整が可能
●OculusQuest2:58、63、68mmの3段階調節
初代OculusQuestで瞳孔間距離の調節がしづらいという声が多かったらしくOculusQuest2では3段階調節に変更になりました。ちなみにOculusGoやPC接続が前提のOculusRiftSやはそもそも瞳孔間距離調節はついておらず、平均的な瞳孔間距離設定になっているそうです。
重量が軽くなった
初代OculusQuestが571g、OculusQuest2が503gと70gほど軽くなっていますので首への負担が減りました。軽くなるのはより没入感を生むと思われますのでこの点は単純に改善だと思います。
Oculus Quest初代と共通な部分
PCと接続しSteam等のゲームが遊べる(Oculus Link)
Steam等のOculusLink(オキュラスリンク=PC接続)が必要なゲームはこれからOculusQuestでプレイすることになりそうです。
OculusRiftシリーズが2021年には販売を終了するとのアナウンスがあったことから、Steamで販売されていたOculusRiftシリーズ、もしくはOculusLinkを使ってOculusQuestで遊ぶことができたゲームはこれからはOculusQuest2で遊ぶという流れが主流になっていくと思われます。となるとOculusQuest2はエントリーモデル的位置づけでありながら、ハイスペックPCと合わせることでより本格的なゲームも遊べるということになります。
充電時間、稼働時間
動作時間はバッテリーフル充電から2~3時間ということでこちらも初代OculusQuestと同等です。右側のランプが緑色でフル充電になります。またヘッドセットをつけてみれば残量を確認することができます。
ヘッドセット
色 状態 内容
白 点灯 画面オン
白 点滅 再起動中または起動中
紫 点滅 出荷時設定にリセット中ヘッドセット接続中(充電中)
色
緑 点灯 バッテリー充電完了
オレンジ 点灯 バッテリー充電中
赤 点灯 バッテリー残量低下
点灯なし なし バッテリー充電なしコントローラー
色 状態 内容
白 点灯 コントローラー電源オン
白 点滅 ペアリング待機中
THEATA 360などの360度動画に対応
全天球カメラなどで撮影した360°動画を再生することができます。下記リンクは初代OculusQuestで360°動画の見方です。
DMM動画に対応
初代Oculus Quest同様DMM動画/FANZA動画に対応しています。
眼鏡をかけてプレイ
- 幅: 142mm以下
- 高さ: 50mm以下
眼鏡のサイズが上記以内であれば、付属の眼鏡スペーサを挿入し眼鏡をかけたままプレイすることができます。上記公式サイト内リンクに眼鏡スペーサを装着する動画もあります。
OculusQuest2(オキュラスクエスト2)はエントリーモデルと呼べるスペック
初代のOculusQuestでも十分安かったと思われますが、OculusQuest2ではさらに価格が下がったため、VRに興味はあるけどなかなか踏み出せなかったVR未体験の方もかなり手を出しやすくなったと言えます。そして結果としては価格が下がっているにも関わらず多くの機能がスペックアップしており、6Dof(VR内を移動可能のVR)のVRヘッドセットが3万代で買えるという時代が来ました。これは初代OculusQuestの売れ行きがよかったため実現したとのことです。OculusQuest2では初代OculusQuestのソフトは現状そのまま使えますが、将来的にはスペックの高いOculusQues2専用のソフトが販売になる可能性はあるようです。
これから買うならOculusQuest2を選択すれば問題ないでしょう。またアクセサリでバッテリーを増設もアクセサリを追加することで可能なのもうれしいですね。
まだVRに触れたことがない人にはオススメのスペックです。
OculusQuest2(オキュラスクエスト2)オススメ対応ソフトは?
OculusQuest2では初代OculusQuestのソフトがそのまま使えます。またこれまでは国外製のゲームがほとんどで日本語版の発売のないゲームもありましたがOculusQuest2の発売に合わせてちゃんと日本語対応しているソフトが拡充されていくとのことです。
Five days at freddy’sなど日本語に翻訳されていても、Google翻訳のコピペか?と思うほどクオリティの低い翻訳もありました(それはそれで面白いですが)。
OculusQuest2(オキュラスクエスト2) 10月13日発売のローンチタイトル
●リトルウィッチアカデミアVR ほうき星に願いを
アニメ『リトルウィッチアカデミア』に登場するキャラクターと共にホウキで空を飛び、魔法を駆使してレースが楽しめるゲーム。空を飛ぶ系のゲームは比較的「VR酔い」しやすい傾向があると思いますが、本作ではUNIVRSが独自に開発し特許出願中の「酔いを防止する技術」が採用されているとのことです。ゲームと同時に「VR酔いしない技術」も気になります。
●Kizuna AI – Touch the Beat!
ヴァーチャルYouTuberキズナアイのパフォーマンスステージを特等席で応援しつつ、手に握られたペンライトをリズムに合わせて振るというゲームになっています。見た目ほぼほぼビートセイバーですが、うまくプレイすればするほど間近でキズナアイを見ることができるあたりがファンにはたまらないといったところでしょうか。
●Beat Saber Multiplayer
今やVRゲームの代名詞とも呼べる「BEAT SABER」が最大5人のマルチプレイが可能になります。
●Rez Infinite
2016年アメリカ「The Game Awards」のベストVRゲーム賞受賞をはじめとして世界中で50以上の受賞歴を持つ。ゲームプレイの中で効果音は音楽となり、音楽とビジュアルが呼応し、音楽は振動に変わという共感覚をコンセプトとした音楽シューティングゲーム。
●スペースチャンネル5 VRあらかた★ダンシングショー
PSVRで発売されている同作のOculusQuest移植作品。25世紀の宇宙テレビ局「スペースチャンネル5」を舞台に、プレーヤー自身が新人リポーターとなって先輩リポーターである「うらら」と共に事件をリポートしていきます。コントローラーを握りダンスしながらゲームを進めていくという内容になっています。
●The Walking Dead: Saint & Sinners
人気海外ドラマ「The Walking Dead」をモチーフとしてVRサバイバルゲーム。ゾンビアポカリプスの中様々な武器を手に生き残るために戦うゲームになっています。
初代OculusQuestから買い替える前に確認したいチェックポイント
価格も安くスペックも上がっているOculusQuest2ですので、僕も初代OculusQuestを持っていなかったら間違いなくOculusQuest2を買っているでしょう。ですが初代から買い替え必至か?と言われるとOculusQuestのスペックが必須のゲームが出るまでは必ずしもそうではない場合があります。買い替えを考えている人は以下3点をチェックすべきだと思います。
モニターが有機ELから液晶に
OculusQuest2では初代のモニターではうっすら見える格子状の模様が解決され、解像度が上がったとのことです。ただ使用されるパネルが有機ELから液晶に変更になりました。見え方としては液晶よりも有機ELのほうが黒が締まって見えるはずなので、コントラストの美しさは初代に分がありますが解像度はOculusQuest2が上ということになります。
Redditからですが画素密度と方式の違いがわかりやすいですね pic.twitter.com/xVNPcStFWd
— ねぶい (@Paratap_VRC) September 21, 2020
Redditからの転載だそうですが、格子模様はかなり改善されているようです。
イヤホンジャックが1つに
初代OculusQuestではイヤホンジャックが左右についており、左右分割したタイプのイヤホンが使えましたが、OculusQuest2ではイヤホンジャックが一つなので一つしか使えません。初代OculusQuestでも通常の左右分割されていないタイプのイヤホンを一つのジャックに挿して使うことはできましたが、全身を動かすゲームをプレイする際にイヤホンを使用すると邪魔に感じることがありました。
瞳孔間距離調整 IPD調節機能 映画や動画が見たい人注意
これは僕のように顔の大きな人や目が離れがちな人限定の話かもしれませんが僕は現状初代OculusQuestを瞳孔間距離7.1で使っておりOculusQuest2の最大値である68で調整すると横方向にちょっとぼやけます。実際のところゲームをプレイする分には問題ないですが映画などで字幕を読もうとするとちょっと目が疲れます。例えば初代OculusQuestで調整して58、63、68mmのいずれかで合うのであれば買い替えれば画質の向上の問題なく恩恵を受けられると思いますが、そもそもキッチリ調整するのが難しいという声から3段階になったらしいので気にならない人は平気なのかもしれません。映画なんかもOculusQuestで見たいと思っている人ならOculusQuest2が安価で発売になったことにより初代OculusQuestも安くなっているのであえて初代を選ぶのもアリかもしれません。
OculuQuest2(オキュラスクエスト2)を買う前に注意したいことまとめ
Oculus Quest2はスペックアップし、価格も安くなっているので上記注意点が問題なければ初代からの買い替えも全然アリだと思います。
僕が持っている初代OculusQuestは64GB版で購入して1年と少しですでにストレージが足りません。OculusQuest2ではCPUの性能も2倍になっているということもありOculusQuest2の256GB版に買い替えたい気持ちもあります。ただ今回はGPUに関する記述等を見つけることはできなかったこと、OculusLink(PC接続)が可能であること、現状PC接続が前提のOculusRiftシリーズが2021年には販売を終了するということから、スタンドアロンでOculus Riftシリーズのゲームタイトルが遊べるようにはならないと思われることもあり、今回はいわばマイナーチェンジ的な位置づけであると思われます。処理能力は上がったとは言えモバイルCPUを使っているため高い能力を求められるソフトは処理をハイスペックPCに任せたOculusLink(PC接続)がやはり必要になりますが、逆に言えばSteamで展開されているゲームやOculusRiftシリーズのゲームをいずれプレイしたいと考えている人もOculusQuest2を買えばよい、ということにもなります。
個人的には現状買うなら2台持ちする、もしくは買い替えるなら今後の対応ゲームの動向で考えようかなと思っています。
OculuQuest2(オキュラスクエスト2)が予約、買える量販店
ビックカメラ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、GEOなどで買えるということです。体験ブースの設置予定のある店舗もあるとのことなのでVRがはじめての人は一度店舗で体験してみるのもいいかもしれません。